Hong Kong is the ONE
日本の海運会社3社による合弁企業が、香港に東アジア統括拠点を設立。
香港でなら、ONE East Asiaはこの地域が持つ優位性を存分に活用し、あらゆる機会に実力を発揮することができるでしょう。
日本の大手海運会社3社(川崎汽船株式会社、株式会社商船三井、日本郵船株式会社)が 合弁会社「Ocean Network Express (ONE) 」を設立し、2018年4月1日より営業を開始 しました。 ONE East Asiaのマネージング ディレクター兼東アジア地域統括責任者 水上俊一郎氏によれば、この決断には様々な要因が影響したといいます。
必要は発明の母
「2016年10月に川崎汽船株式会社、株式会社商船三井、日本郵船株式会社はコンテナ船事業の統合を発表したのですが、あの合併の 決断は、貨物需要が低迷する中、大型船の供給過剰により需給バランスが崩れ、コンテナ運賃がかつてないほど下がるという、業界にとって厳しい状況を受けたことによるものでした。ほとんどのコンテナ海運会社が、不安定なビジネス環境による損失に苦しんでいました。川崎汽船株式会社、株式会社商船三井、 日本郵船株式会社の3社も、コストを削減し、 事業を立て直すべく努力していましたが、個々でできることには限界がありました。」
「さらに、グローバルアライアンスに参加し続けるためには、一定以上の事業規模が必要でした。こうした事情の中で3社は、高品質で安定した顧客重視のサービスを市場に 提供するため、コンテナ船事業を統合することにしたのです。2018年より、ONEは世界中のお客様にスムーズで安定したサービスを提供致します。」(水上氏)
グローバルプランの中で重要な 役割を担う香港
グローバルに開かれた国際的海運センターである香港は、一路一帯構想と粤港澳大湾区構想を礎に多くの機会と無限の可能性を提供することができます。
香港に設立されたONEの東アジア統括拠点は、複雑なプロジェクト貨物を扱うのに長けたチームを保有し、世界各地に広がる他の地域統括拠点と手を携えながら、主要取引先への対応やプライシング機能に重要な役割を果たしています。
同社が東アジアの拠点として香港を選んだのには、戦略的に有利と見られる数多くの要因、特に海運拠点としての評判のよさが決め手になったといいます。香港は世界トップクラスのインフラを備え、かつ中国本土に隣接していることから、国際貨物船の重要な寄航港となっています。
ONEは85以上の航路でサービスを提供、100か国200港以上に就航しています。香港では25以上の直接寄港を行っています。
水上氏は香港を、東アジアの輝く宝石のようだと考え、「香港でなら、ONE East Asiaは この地域が持つ優位性を存分に活用し、あらゆる機会に実力を発揮することができる でしょう。」と述べています。
香港における東アジア統括拠点の開設は準備期間が短かったにもかかわらず、比較的楽に進んだそうです。主要社員の就労ビザの確保など、インベスト香港による支援を高く評価していただきました。
コンテナ海運の新しい模範
香港およびその他の海外統括拠点ともに、ONEはハイブリッドクラスの新しい海運会社として、巨大海運会社とも、ニッチプレーヤーとも違うサービスを顧客に提供することを目指しています。
「弊社は、メガキャリアとしての地位にはあまり関心がありません。弊社の将来で大事なのは単に大きいだけではなく、『生き残るのに程よく大きく、ケアが行き届くのに程よく小さく』ということなのです。」(水上氏)
Fast Facts
- 川崎汽船株式会社、株式会社商船三井、日本郵船株式会社が、新しく合弁会社「Ocean Network Express (ONE) 」を設立、2018年4月1日より営業を開始しました
- 同社の東アジア地域統括拠点は、2017年7月、香港に設立されました
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